肝臓はどんな臓器?

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肝臓とは?

アルコール、お薬、合成発色剤を始めとした食品への添加物などを特殊な酵素で分解して無毒化する働きを解毒と称し、肝臓の担う非常に大切な仕事の一つだと言えます。

 

肝臓はどんな臓器?体の中のどこにあるの?

肝臓は、一般的に腹部の右上、肋骨の下にあります。私たちの体の中で最も大きな臓器であり、重さは体重の約2.5%、成人で1kg以上にもなります。 食べ物の摂取から分解・消化、吸収、排出までを行う「消化器系(口から肛門まで続く器官」と呼ばれる臓器のひとつです。

肝臓には主に代謝(解毒)、胆汁の産生などの働きがあります。代謝とは、体内の化学物質の量を調節する働きです。炭水化物、タンパク質、脂質からエネルギーを産生する「エネルギー代謝」や、有毒な物質を解毒する「薬物代謝」があります。胆汁は消化を助ける働きがあります。
このように、肝臓はさまざまな役割がある重要な臓器です。

肝臓の役割・機能

代謝

肝臓は、三大栄養素である炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質をはじめ、消化器官から取り込まれた栄養素を分解したり合成したりするほか、こうした物質を貯えておく働きもあります。肝臓が行う代表的な代謝のしくみを説明します。

・糖代謝

糖質は消化吸収され、最終的には「ブドウ糖(グルコース)」に分解され、エネルギー源として使用されます。エネルギーを必要としない場合は「グリコーゲン」として肝臓や筋肉などに貯えられます。
肝臓ではグルコースからからグリコーゲンを合成し、貯えます。血液中のグルコースが不足すると、貯えておえておいたグリコーゲンを再びグルコースに変えて体内へ送り出し、血糖値を調整します。血糖値が高すぎると高血糖、低すぎると低血糖を引き起こします。

 

・タンパク質代謝

タンパク質は「アミノ酸」という栄養素に分解されて、消化吸収されます。肝臓では、取り込んだアミノ酸を体の中で必要なさまざまなタンパク質に作り替えます。たとえば、アミノ酸から、血液(血漿)に含まれるタンパク質であるアルブミンや出血を止める物質などを合成します。

 

・脂質代謝

脂質は、「脂肪酸」と「グリセリン」に分解されて吸収されます。肝臓では、脂肪酸から「トリグリセライド(中性脂肪)」「コレステロール」「リン脂質」「リポタンパク」といった物質を合成します。また、糖質から脂肪酸を合成します。合成された中性脂肪はエネルギー源となり、コレステロールは細胞膜やホルモン、胆汁酸を作る材料となります。

・栄養素の貯蔵

肝臓は、こうして合成されたグリコーゲンやトリグリセライド(中性脂肪)のほか、腸から吸収されたビタミンの一部(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB12など)、さらに鉄などを貯蔵し、必要に応じて体内に送り出しています。

解毒

肝臓には、血液中の有毒物質を分解して無毒化する働きもあります。
たとえば、アルコールの場合は、アルコールに含まれる有毒物質である「アセトアルデヒド」が、「酢酸」へと分解されて、最終的には無毒化し、二酸化炭素と水になって排出されて排出されます。
 アルコールを飲みすぎると、このような解毒の働きをたくさん行うことになり、肝臓に負担がかかるため注意しましょう。
また、アミノ酸を分解する際に発生する有毒物質の「アンモニア」は肝臓で無毒の「尿素」に変えられて尿へ排出されます。

胆汁生成

胆汁には、小腸で脂肪の消化を助ける働きと、肝臓内の不要な物質を排出する働きがあります。胆汁は肝臓で作られ、胆嚢で濃縮・貯留されて、十二指腸に送り出されます。胆汁には脂肪の消化を助ける胆汁酸とともに、ビリルビン(黄色の色素)も含まれているため、黄褐色に見えます。

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